こんにちはᐕ)ฅ

ワインのラベルに近くの地名を見つけると、それだけで旅の候補が1つ増えそうです。
グラスの中から、土地の住所が見えてくるんですよね。

(予定表より先に、好奇心が動きます😎)

日本ワインは、原料の果実に国内で収穫されたブドウだけを使い、日本国内で製造されたワインです。
日本で瓶に入っていることだけでは、その条件を満たすとは限りません。国税庁の表示ルールを出発点にすると、言葉の意味を取り違えにくくなります。

この記事では、日本ワインのすべてを2品種に代表させるのではなく、甲州とマスカット・ベーリーAを最初の入口に選びます。

ぼくの独断と偏見では、日本ワインの入口は「有名な1本を覚えた」より、「ラベルの地名を地図で探した」に置きたいです。
味の知識が土地への好奇心につながる方が、次の休日にも楽しみが残ります。

  1. 日本ワインの表示を確かめる
  2. 甲州から白ワインの入口を探す
  3. マスカット・ベーリーAから赤ワインの入口を探す
  4. 造り手と土地へ興味をつなぐ
1は日本ワイン、2は甲州、3はマスカット・ベーリーA、4は造り手と土地と整理したワインの概念図
上から表示、甲州、マスカット・ベーリーA、造り手と土地へ進む概念図。図1は原料の果実と製造場所の条件を要約し、詳細は本文の表示基準で確認します。

図の1番は表示の条件、2・3番は品種、4番は次の行動です。
品種名だけでなく、その先にいる造り手まで見ていきましょう。

1|日本ワインと、国内製造ワインを分ける

日本で造ったことと、日本で育ったブドウを使ったことは、別に確認できます。

国内製造ワインには、輸入した原料を使うものも含まれます。
日本ワインの表示は、原料ブドウの出所と製造場所を読み取る手がかりになります。

ここでいう「ブドウだけ」は、原料の果実についての条件です。
国税庁の現行告示第1項には、原料として水を使ったものを除くことなど、さらに細かな定義があります。商品で確認するときは「日本ワイン」の表示と原材料欄を一緒に見てください。

ただし、表示の違いはそのままおいしさのランキングではありません。
輸入原料を使ったワインを一律に否定するための区分でもありません。

「今回は、日本で育ったブドウのワインを選びたい」。
そう思ったとき、見た目や名前の和風らしさではなく、原材料や表示を確認して選べることが大切です。

品種、産地、収穫年などの表示にもルールがありますが、細かな条件は該当する表示ごとに確かめます。
この入門では、ラベルに書かれた地域名を「日本全国でまったく同じ味を保証する言葉」にはしません。

ラベルの項目を順に読みたいときは、ワインラベルの読み方へ進めます。

2|甲州は、白ワインから土地へ近づく入口

甲州は、日本で長く栽培されてきたブドウ品種で、白ワインの原料として知られています。
山梨とのつながりが強く、初めて日本ワインの品種を探すときの手がかりになります。

ただし「甲州は全部、軽くて同じ味」と覚えないでください。
造り方によって甘辛や香り、厚みは変わります。

たとえばシャトー・メルシャンの山梨甲州の公式情報では辛口の白として紹介される一方、メーカー直営店の甲州特集には、甘口の「穂坂甲州 ESSENCE」も紹介されています。
これはメーカーの公開情報を比較した例であり、筆者が実際に両商品を飲み比べた結果ではありません。

掲載年やヴィンテージの異なる商品例なので、現在買える年・在庫・価格は販売者へ確認してください。

甲州という品種名を見つけたら、次は甘さと造り方を確認します。

売り場では「食事と一緒に、甘みが控えめな白を探しています」など、自分の希望を添えてください。
品種の名だけで選び終わらないことが、飲む前の期待を整えてくれます。

3|マスカット・ベーリーAは、赤ワインへの入口

マスカット・ベーリーAは、日本で交配によって生まれたブドウ品種で、赤ワイン造りに使われます。
シャトー・メルシャンの公式解説では、山梨で多く栽培される品種として紹介されています。

「マスカット」という音から、甘い白ワインを想像するかもしれません。
でも、その連想だけで選ばないこと。
赤ワインの品種として、その商品のスタイルを確認してください。

赤い果実の印象などが商品説明に使われることがありますが、すべて同じ香りや渋味になるわけではありません。
樽の使い方や造り手の方針にも違いがあります。

もし赤の渋味が苦手なら「この商品はどのくらいタンニンを感じるスタイルですか」と相談できます。
品種を知ることは、苦手を我慢する理由ではなく、次の候補を具体的に尋ねる手段です。

シャトー酒折の棚に並ぶ、KoshuとMuscat Bailey Aの品種名が読めるワインボトル
2026年8月12日、シャトー酒折の売り場で撮影。右側に甲州、左側にマスカット・ベーリーAの品種名が見えます。本文のメルシャンの商品例とは別の商品です。

こちらは、シャトー酒折で撮影した売り場の写真です。
右側の「Koshu」と左側の「Muscat Bailey A」を見ると、2つの品種名が実際のボトルへつながります。
写真の商品は、上で公式情報を紹介したシャトー・メルシャンの商品とは別です。甘さや味の比較結果を示すものではありません。

4|品種の名前の先に、造り手と土地がある

日本では、この2品種以外にもさまざまなブドウが栽培されています。
シャトー・メルシャンの産地紹介にも、複数地域の畑と栽培品種が示されています。

ここで、甲州とマスカット・ベーリーAを「日本のワインの全体図」と思わないことが大切です。
あくまで、土地へ近づくための最初の扉です。

気になった1本を見つけたら、次の3つを調べてみましょう。

  1. ブドウを育てた地域
  2. ワインを造る人や会社
  3. 公式に案内されている見学や販売の方法

畑の場所とワイナリーの所在地が、必ず同じとは限りません。
「この建物の裏で全部育てているはず」と想像せず、公式情報に書かれた範囲で読んでいきます。

シャトー酒折ワイナリーの赤レンガのアーチと入口に置かれた木樽や鉢植え
2026年8月12日のシャトー酒折ワイナリーの入口。ラベルの名前を実際の建物へつなぐ手がかりに。現在の訪問条件は公式案内で確認してください。

1本の背景を知ると、食卓が旅の入口になる。
日本ワインの面白さは、身近な土地でも「こんなものが造られていたのか」と気づけるところにあると思います。

写真に写る施設を調べるなら、シャトー酒折の公式サイトが出発点です。入口の写真から、今の営業や見学可否までは判断しません。

注意

畑や施設は仕事の現場です。自由に入れるとは限りません。訪問前に公式情報で営業日、予約、立入範囲、撮影条件を確認し、試飲する日は運転しない移動手段を用意してください。

最初の比較は、順位ではなく好みを見つける

甲州とマスカット・ベーリーAを比べるときは、白と赤という違いもあるため、単純にどちらが上かは決められません。
別の日に少量ずつ楽しみ、料理、温度、商品名を残す方法でも十分です。

「白の酸味が心地よかった」「赤は料理と合わせたときの印象が気になった」。
そんな発見が1つあれば、次の1本を選ぶ理由になります。

ヒント

ラベルの地名を地図で1回探してみましょう。銘柄を暗記するだけより、その土地を通ったときの楽しみが1つ増えます。

まとめ|2つの名前から、土地の話へ

  1. 日本ワインの表示で、原料と製造場所を確認する
  2. 甲州は、白の入口として甘さと造り方を見る
  3. マスカット・ベーリーAは、赤のスタイルを確認する
  4. 気になった1本から、造り手と産地を調べる
1は日本ワイン、2は甲州、3はマスカット・ベーリーA、4は造り手と土地と整理したワインの概念図
上から表示、甲州、マスカット・ベーリーA、造り手と土地へ進む概念図。図1は原料の果実と製造場所の条件を要約し、詳細は本文の表示基準で確認します。

図の4番を、今度は旅の候補として見直してください。
飲んで終わりではなく「どこで、誰が」に興味が向けば、文化との接点が増えていきます。

日本ワインを知ることは、品種の暗記を増やすことではなく、日本の土地へ近づく理由を増やすことです。

公式情報・参照日

参照日:2026年10月17日